活動報告
8.182018
第5期がんライフアドバイザー養成講座
お金の不安があるがために、治療に踏み切れない方、生きることを諦めてしまっている方も少なくありません。
その不安に対し、タイムリーな支援が求められるケースもあるでしょう。
がん患者さんの傍にいる医療従事者の皆さんには、治療の副作用やがんそのものによる体の痛み、不安や恐れを感じる心の痛みを治療するのと同じように、お金や仕事の問題といった社会的な痛みを緩和することも「治療」として捉えてもらいたいのです。
がん患者さんのトータルペインの緩和を目指して、医療知識に加えてお金の知識も身につけ、がんライフアドバイザーとしてがん患者さんの支援に取り組んでくださる方をお待ちしています。
1日目
第5期がんライフアドバイザー養成講座が開講しました。
第5期の受講者は、看護師、社会福祉士などの資格を有し、医療や介護現場で日頃からがん患者さんの傍にいらっしゃる方々25名。
7時間という長時間、大阪国際がんセンターの会議室は、終始熱気にあふれていました。
1日目の昨日は、概論と生活設計。
その中でも、医療費控除と高額療養費制度に焦点を当て、基本から相談現場で使える実務的なところまでお話しました。
2日目は1ヶ月後。
社会保障とがん医療の講義を行います。
7時間、お疲れ様でした。
2日目
午前中4時間は丸畑雄司氏による「社会保障」、午後3時間は上田弘樹先生による「がん医療」の講義でした。
がん患者さんのお金や仕事の相談を受けるにあたり、その方の病状や治療方針などを理解できること、その方が受けられる可能性のある社会保障をお話できることが大前提になります。
たくさんの資料と内容の濃い講義に、たくさんの学びがあったことと思います。
皆さま、お疲れ様でした。
3日目
午前は私、川崎による「生活設計」。
今回は「お金を借りる」という点に絞り、お話させていただきました。
借金がある中でがんになる、がんになった方が借金をする、家族が借金をするというケースの相談に、お役立ちできる内容であったかと思います。
午後からは、社会保険労務士であり社会福祉士でもあり、医療機関で電話相談など、様々なところでがん患者さんの就労相談をお受けされている藤田久子さんによる「就労支援」。
ここ最近、動きが出てきているがん患者さんの就労への取り組みを、事例と共に最新の内容でご講義いただきました。
事例検討は受講者の皆さんの想像力と知識の豊かさで、どのグループも盛り上がり、医療・介護者従事者として、どのように患者さんを支援していくのかを話し合いました。
4日目
午前は私、川崎による「がんと保険」の講義を行いました。
自分が加入している保険をもとに、保険の基礎知識から保険の活用を確認した後、がん保険の商品の分析。
実際のパンフレットを見ながら、本当にがんになった時に役立つのか、懸念点はどこかを、医療・介護従事者の視点で意見交換しました。
今は、生活経済ジャーナリストであるいちのせかつみさんによる「相続と贈与」。
所々笑いを交えながら身近な話題から、相続に関する基礎知識をお話くださっています。
5日目
なんでやねん!のポーズのように見えなくはないですが(笑)、受講者の皆さん、いい笑顔ですね。
最終日の事例検討では、病状を踏まえた上で、患者さんや家族に確認してみる項目が、どんどん挙がりました。
それは養成講座での学びによって、皆さんの視点は広がり、そして知識が深まった証拠。
嬉しかったです。
がんライフアドバイザー®は、医療や介護の現場で、タイムリーにがん患者さんのお金や仕事への不安の声を拾いあげ、繋ぐことができる医療従事者・介護従事者です。
たくさんのがん患者さんの支援ができるよう、みんなで頑張っていきます。
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