活動報告

第8期がんライフアドバイザー養成講座

1日目

5月9日(日)午前9時、オンラインでの第8期がんライフアドバイザー養成講座がスタートしました。
今期は15名。
オンライン開催のおかげで、北海道、北陸、東海、関西からの受講者の皆さんとつながることができました。

『がんと生活設計』の講義の中で、医療費控除については、税理士の飛多朋子先生をゲストティーチャーにお招きして、実務の視点からのアドバイスをいただきました。
高額療養費は、とても奥が深いうえに、療養中のがん患者さんの支援に必須となるであろう制度です。
7月の『社会保障』で学ぶ前に、基礎的な部分を1時間ほどかけてお話ししました。

今後も、医療や介護の現場ですぐ使える知識やノウハウを、相談事例をたくさん交えながらお伝えし、そしてグループディスカッションなどで受講者の皆さんのコミュニケーションを大事にしながら、オンラインでの講義を進めていきたいと思っています。

第8期がんライフアドバイザー養成講座は、毎月第2日曜、9月まで続きます。
今期も皆さんが満たされた笑顔で終えられますように。

 

2日目

先月より月に1度、全5回で開催のがんライフアドバイザー養成講座は、本日、第2日目を開催しました。
午前は『がんと保険』を4時間。
講師は代表の川崎が務めました。
保障の内容が読み取れるよう、ご自身が加入されている保険証券を手元に置いて、民間保険の基本から保険の活用法をお伝えしました。
また、給付金がおりなかった、とか、意外とこんな時にも給付金がおりた、とか、代表の川崎がご相談を受けたがん患者さんの民間保険の請求に関する事例もご紹介しました。
がん経験者が再発転移を考えた時、どのようなことに経済面の不安を感じ、どのような保障があれば安心できるのか…医療現場、介護現場で活躍されている受講者の皆さんから、貴重なご意見をたくさんいただけたのは、私共にとっても大きな学びとなりました。
午後は『相続と贈与』を3時間。
講師は生活経済ジャーナリストで大腸がんサバイバーのいちのせかつみ氏。
相続の法律だけでなく、遺言書の書き方や、相続にまつわるお金の考え方についても講義をしていただきました。
ある方の遺産の分割についてディスカッションしたことで、家族を困らせないように、ご自身の遺すお金についても考えるきっかけになったのではないでしょうか。

 

3日目

養成講座3日目の今日は、がんライフアドバイザーには欠かせない知識をたくさんたくさん学んだ一日となりました。
午前の4時間は、丸畑雄司氏による『社会保障』。
がんライフを支える高額療養費、傷病手当金、老齢・障害・遺族年金、失業手当、介護保険、生活保護など全て網羅する講義をしてくださいました。
所々に、興味深い事例を交えて。
配偶者の健康保険の扶養に入っていることで支出を増やしていて、扶養から外れた方が経済的負担を抑えられるケース、どんな場合か分かりますか?
午後の3時間は、和歌山県立医科大学病院附属病院 腫瘍センターの上田弘樹先生による『がん医療』。
何度も見返して学びたくなる詳しいスライド資料をもとに、がんの基礎からそれぞれのがん治療法、在宅医療、がんゲノム医療など、みっちりご講義くださいました。
がん医療をこれだけ一気に学べる機会は、医療者介護者の皆さんにとっても貴重だったのではないでしょうか。
先生の熱意に心から感謝です。

 

4日目

午前は2回目の『がんと生活設計』で、講師は代表の川崎が務めました。
がん患者さんに毎月の支出を聞いてみると、ローンを返済中の方も少なくありません。
カードローンの返済がいくつもある方、住宅ローンの返済がまだ何年も残っている方…ローンの基本的なところから、ローン返済が難しくなってきた時の対策をお伝えしました。
特に、金融機関に勤務されている方をゲストティーチャーにお招きして金融機関側からの視点でアドバイスいただけたことは、目から鱗の情報もあり、今後の患者支援のスキルを増やすことができました。
また、住宅ローン契約時の保険のおかげで、がんと診断後や、就労不能状態時にローン返済が免除になった事例も増えてきている最近の傾向にも触れました。
午後の『就労支援』の講師は、東京都社会保険労務士会 がん患者・障がい者等就労支援特別委員会の委員長を務められている染谷由美氏。
人事として企業側のご経験もあり、医療機関で相談業務もされているので、たくさんの事例に触れながらお話しくださいました。
相談支援に答えのない就労支援ですが、患者さんと一緒に情報や気持ちを整理していくために、支援のために必要になる労働契約や雇用形態などの知識を頭に入れることができました。
グループディスカッションでは、再発をした正社員の女性の今後の働き方など、医療現場に舞い込む相談に対し、どんな情報を確認し、どんな支援ができるのかを話し合いました。

 

最終日

2021年9月12日(日)
5日間のがんライフアドバイザーⓇ養成講座の最終日は、これまでの講義で学んだ知識やノウハウを活かして、会社員や自営業者など就労中の事例、退職間際の事例、退職後にがんと診断された事例、年金生活者の事例など、たくさんの事例検討を重ねました。
グループディスカッションや相談現場を想定したロールプレイングは、深い学びあり、たくさんの笑いありで、受講者の皆さんのおかげで、スキルを深める有意義な時間となったと感じています。
緊張感たっぷりの中で行われた総合確認テスト後には、修了式を行いました(オンラインでの受講者の方々には、本日、修了証書と認定バッジを発送させていただきました)。
講座が終わっても、皆さんがなかなか画面から退出されず、終了を淋しく思ってくださっていると、画面上で感じることができたことは本当に嬉しく、受講者の皆さん、講師の先生方に感謝しかありません。
テストについて、受講前の方から問い合わせをいただくことが多いのでここに記しておきますが、テスト問題は決して簡単ではありません。
しかし、これまでの講義で先生方が触れ、テキストや資料に載っている内容の中から、がん患者さんのお金や仕事の相談で、よく聞かれる内容を取り上げた問題になっていますので、養成講座をしっかり受講くださった方には、復習の内容となっています。
第8期の受講者の皆さんは高得点の方が多く、オンラインであっても養成講座で学んでいただけたのだと嬉しく思っています。
次期の詳細はまだ決まっておりませんが、今後もオンラインでも開催することになると思います。
ご案内を希望される方は、ホームページよりお問い合わせください。(こちらの講座は医療従事者、介護従事者対象です)。
今期も本当にありがとうございました。
お疲れさまでした。

医療者・介護者の方へ。がんライフアドバイザーは医療従事者対象の資格です。
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がんライフチャンネル
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